ここでは中小土木事業者のお役に立ちそうな情報を掲載しています。
平成26年度も残り3か月を切り、最終集中復興期間終了まであと、1年2か月となりました。
復興予算も当初見込みの19兆を大きく超え、新たに設定した25兆円(工事だけでなく補助金等の財源も含む)も、残り1.2兆円程度になってしまいました。
各地方自治体は集中復興期間の延長、つまり「追加予算」の編成を要望していますが、政府の回答は平成27年度(集中復興期間最終年度)に関しては、25兆をオーバーしても補正を行う旨の回答は出していますが、その後の追加予算に関しては言及していません。
ある資料には与党幹部の談話として「これまでの予算措置が特別だから」との発言もあったとしています。
又、知り合いの大手建設会社に勤めていた方に聞き取りを行った時にも、各大規模災害の集中期間(特別予算)を使い切ってからの工事量は、年ごとに50%づつ減っていくというような、ひどさだそうです。
平成27年度の大型事業で2年程度の繰り越し事業もあるでしょうから、平成28年度からすぐに仕事がなくなるということは無いでしょうが、下記ブログの去年予測した平成30年を目途に不況と言うのも、あながちウソともいえない状況になってきたのは確かだと思います。
単独受注が多い会社や公共事業が多い会社は、今後どうするかを考える時期に来ているのかもしれません。
活況だった石巻市の建設業界もいよいよ、景気反転の兆しを見せてきています。
震災以降、増え続けていた建設予算も平成26年度見通しは微減ではあるもののマイナイス転換しました。
入札等にしても、失格者が増えるなど競争が激化してきています。
また、震災前の厳しい経営環境に戻って行きつつあります。
好景気真っ只中に身を置いていると気づきませんが、大手建設業界の人員は震災等に関係なく、減少していく一方です。
その数字は、ピークの平成6年から比べると、実に40%減少しています。
これは、中小企業関係なく建設業界の右肩下がりを暗示しています。
個人的見解ですが、平成30年ごろを目途にかなり厳しい環境に戻るものと思われます。
これからは、中小企業も生き残りをかけた技術力・競争力向上に力を注ぐ一方、本業以外の営業利益を稼げる事業転換も必要になってくるのではないでしょうか。
4月1日から印紙税が改正になり、非課税額が3万円未満から5万円未満に変わりました。
又、工事等の契約金額の大きいものも改正されていますので、国税庁のホームページをチェックしてください。
街並には深い傷跡が残されたまま、震災から3年の月日が流れました。
牡鹿地区も高台の造成工事が遅れており、また一人、また一人と牡鹿を離れていく人が後を絶ちません。
本当の復興は、まだまだこれからです。
震災で亡くなられた方々にご冥福をお祈りするとともに、生かしてもらった我々は復興に全力を傾けていきたいと思います。
石巻市内の工事は大型のものが多く、1年スパンでなく2年を超えるものも目立ちます。
見積時に注意が必要なのは、こうした大型工事の下請け見積時です。
何に注意が必要かと言うと、インフレです。
仮に2年間の工事で利益を4%見込んでいた場合、毎年のインフレ率が2%を超えると、工事終了時には損益分岐点を超えることになります。
現在、人件費は毎年のように5%前後上がってきております。
競争入札の請負金額も下がってきており、今がピークの感じはありますが、その辺のリスクを織り込んで見積もらないとせっかくの2年がパーと言うことにもなりかねません。
注意しましょう。
昨今、経営審査時など社会保険未加入での技術者登録が出来ない等、評点に与える影響が大きくなっているのは周知のとおりですが、平成24年9月に国交省より正式に平成29年4月までに社会保険加入100%を目指す旨が通達されました。
社会保険料の会社負担が大きい為、現在は加入しているものの技術者のみといった事業所も多いのではないでしょうか。
従業員数の少ない所が全員、社会保険に加入した場合に保険料負担で会社が立ち行かなくなるといった意見をよく聞きます。
国いわく「建設業が若者に人気が無いのは、給料が安く社会保障すら受けられないから」とのことで、技術者の待遇改善が目的のようです。
小さい会社は苦肉の策で給料を安くして保険料負担を抑える。なんていう逆効果にならなければよいのですが。
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